右の図のように(真空中で)接地された導体平面から距離hの高さに断面の半径Rの直線導体がある。h》Rとしたとき、 直線導体に単位長さ辺りλの電荷を与えたとき直線導体に働く単位長さ辺りの力と平面導体に誘起される電荷を求める。 導体平面と直線導体間の単位長さ辺りの静電容量を求める。
この場合の影像電荷は、断面の半径R、間隔2hで平行な直線導体を考え、この直線導体に逆の電荷(−λ)を与えれば良い。
(h》Rであるから、平面導体に誘起された電荷によって誘起される直線導体上の電荷は無視する。)
’97 1/9レポートで求めたように、直線導体間の電位差Vは、(レポートにおいて、R1=R2=R、d=2hとおいて)
V=λ/πε0*log(2h/R)
単位長さ辺りの静電エネルギーwは、
w=λV/2=λ2/2πε0*log(2h/R)
ゆえに単位長さ辺りの力fは、離れる方向を正にして、
f=−∂w/∂h=−λ2/2πε0h
単位長さ辺りの大きさ λ2/2πε0h で、引き合う方向に働く。
Et=λ/2πε0(r2+h2)1/2 *r/(r2+h2)1/2
−λ/2πε0(r2+h2)1/2 *r/(r2+h2)1/2
=0
(この(水平)成分は、影像電荷を想定したことによって、’0’であるから、初めから以下の垂直成分(El)だけを考えてもよい。)
El=λ/2πε0(r2+h2)1/2 *(−h)/(r2+h2)1/2
−λ/2πε0(r2+h2)1/2 *h/(r2+h2)1/2
=−λ/πε0*h/(r2+h2)
電束蜜度の垂直成分が導体表面の面電荷密度と等しいので、面電荷密度σは、
σ=Dl=ε0El=−λ/π*h/(r2+h2)
直線導体と影像電荷で想定された直線帯電体との間の電位差Vは、先に求めたように
V=λ/πε0*log(2h/R)
ゆえに単位長さ辺りの静電容量CLは、
CL=V/λ=1/πε0*log(2h/R)