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電界 2(ガウスの定理)

 立体角の考え方を使うので、よく分からない人は勉強する
 内積の考え方を使うので、よく分からない人は勉強する


 

ガウスの定理(積分形式)

 今、右図のようにqなる電荷を点におき、この電荷を包む閉曲面Sを考えるとする。 (閉じた面Sによってqを含む空間(Sの内部)とqを含まない空間(Sの外部)に分離したということ)
 閉曲面上の任意の点をとすれば、点における電界は、 =-として、

で表される。今、点で閉曲面S上に微小領域dを考えて、dに垂直でSの外部に向かう方向とdの面積を大きさに持つベクトルdを考える。この時、点において、dの内積dを考える。



 ここで、/||は、方向の単位ベクトルを表す。 さて、上式右辺の内積部分は立体角を用いて次のように変形される。

この式は、左辺のベクトル/||とdとの内積が、点Pからdを眺めたときの立体角をdωとして、dωと点Pからd迄の距離(||)の2乗の積||2dωに等しくなることを示す。
 d
 
||2d ω
 

 4πε||2 

      d ω

 4πε 

よって、dは、電荷から微小領域dまでの距離||には無関係となり、点の電荷から見た微小領域dSの立体角dωと定数q/4πε0との積で表される。
 S上の微小領域dSに対してdを考えたが、閉曲面S全体にわたって(S上に設定したすべての微小領域で)、 dを考えれば、その総和はdで表され、点Pから見た閉曲面Sの立体角の総和と q/4πε0の積となる。点Pから見た閉曲面Sの立体角は、3次元空間全体への広がりであるから'4π'となる。よって、


 これが、ガウスの定理(積分形式)である。

 複数の電荷が閉曲面内にある場合には、それぞれの電荷について、電荷の存在する点を基準に選んでそこから閉曲面を見た立体角を考えれば、 上式が電荷毎に成り立つことが分かる。電荷を含む閉曲面を考えて、閉曲面を(電界が一定と見なせるほどの)微小な面に分割して、そのすべて場所において電界と微小面との内積dをとってたせば、閉曲面内のすべての電荷量をε0で割った値になることがわかる。
ガウスの定理(積分形式)を言葉で表現すれば、
電界を閉曲面上で面との内積を取って面積分した値は、閉曲面内部の電荷量をε0で割った値に等しい。
もし、電荷が三次元空間で位置の関数として密度ρ()で与えられたとすれば、閉曲面内の空間全体にわたってρ()を体積積分すれば、閉曲面内の全電荷qが得られるので、
q=ρ(d
であり、電荷が密度ρ()で分布するときには以下の式が成り立つ。
d  = 
ρ(d
ε

もし、この積分値が零なら閉曲面内で電荷の総量は’0’である。 (閉曲面内に電荷はなくても、閉曲面上に電界は存在し得る。つまり、閉曲面に入る方向の電界と閉曲面から出る方向の電界では、 dの符号が異なり、全面上で積分した結果として打ち消しあって0になる。)

 '何か'が電荷から出ているとすれば('何か'は、電荷量に比例し、'正なら出る' '負なら吸い込まれる')、適当な(任意の)閉曲面で電荷をくるんで、 閉曲面から出ていく'何か'をすべてたせば、電荷から出た'何か'の量になるので、どのような閉曲面でも(大きくても、小さくても)一定の量(電荷から出た'何か'の総数)になる。もし、適当な閉曲面上で'何か'の量をすべてたせば、閉曲面内の電荷から出た'何か’の総量になる。'何か'は電気力線に相当し、その数は電荷量がQのときQ/ε0となる。電界は、電気力線の密度に相当する。(電界と微小面積の内積をとれば、微小面積における電気力線の数になる)

  わら束を垂直に切った場合と斜めに切った場合では、切った断面の面積は異なるが、切断したわらの総本数は同じになる。(内積とはこんなものともいえる。) 電界と(平面にみなせるほどの)微小面積との内積をとるということは、微小面積で切断するわら(電気力線)の本数を得ることに相当する。


これでこの項目は終わり

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