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'97 11/5 レポート解説


点A(xA,yA,zA)(m)にQA(c)、 点B(xB,yB,zB)(m)にQB(c)の点電荷がある。以下の問いに答えよ。
@点R(xR,yR,zR)にける電界を求めよ。
AQB=0、点Aが原点にあるとき、(a,0,0)、(0,a,0)(2a,0,0)(a,a,0)(0,2a,0)(m)での電界を求め、それぞれの点でベクトルでを表せ。


 解答例

@ 要点のコーナーで指摘したように、複数の点電荷による電界は、個々の点電荷による電界のベクトルの合成で与えられ、
)=Σqi/4πε0|-i|2 ・(-i)/|-i|(;i=1〜n)
で与えられる。この式に当てはめれば、点Aの位置ベクトルをA、点Bの位置ベクトルをB、 点Rの位置ベクトルをRとすれば、

R)=QA/4πε0|R-A|2 ・(R-A)/|R-A|+ QB/4πε0|R-B|2 ・(R-B)/|R-B| [N/C]
    =1/4πε0・(QA(R-A)/|R-A|3+ QB(R-B)/|R-B|3) [N/C]
    =1/4πε0・(QA(xR−xA,yR−yA,zR−zA)/ ((xR−xA2+(yR−yA2+(zR−zA23/2+ QB(xR−xB,yR−yB,zR−zB)/ ((xR−xB2+(yR−yB2+(zR−zB23/2) [N/C]

A 上の結果において、QB=0、(xA,yA,zA)=(0,0,0)を代入すれば、 点R(R=(xR,yR,zR))における電界R)は、次のように表される。
R)=QA/4πε0 (xR2+yR2+zR23/2・(xR,yR,zR) [N/C]
この式に、それぞれの点を代入すれば、
(a,0,0) : (a,0,0)=QA/4πε0a3・(a,0,0)=(QA/4πε0a2,0,0) [N/C] =QA/4πε0a2・(1,0,0) [N/C]
(0,a,0) : (0,a,0)=QA/4πε0a3・(0,a,0)=(0,QA/4πε0a2,0) [N/C] =QA/4πε0a2・(0,1,0) [N/C]
(2a,0,0) : (0,a,0)=QA/4πε0(2a)3・(2a,0,0)=(QA/16πε0a2,0,0) [N/C] =QA/16πε0a2・(1,0,0) [N/C]
(a,a,0) : (0,a,0)=QA/4πε0(2*a23/2)・(a,a,0) =(QA/8√2πε0a2,QA/8√2πε0a2,0) [N/C] =QA/8πε0a2・(1/√2,1/√2,0) [N/C]
(0,2a,0) : (0,a,0)=QA/4πε0(2a)3・(0,2a,0)=(0,QA/16πε0a2,0) [N/C] =QA/16πε0a2・(0,1,0) [N/C]

図示すれば、右図のようになる。
z軸は成分がないので省略してある。(こちらに向かってくる方向にとってある)
赤の矢印が各点における電界を表す。

別解
点電荷と電界を求める点を作図すれば、点電荷の作る電界の性質を利用して次のように求まる。(上の図を見ながら)

(a,0,0)
 大きさQAの電荷からの距離が a であるから、電界の大きさは QA/4πε0a2、 方向は、原点(点電荷の位置)から (a,0,0) へ向かう方向であるので、作図すれば上図の点(a,0,0)に表されるベクトルになる。
(a,0,0)の方向の単位ベクトルは(1,0,0)であるから電界をベクトルで表せば、QA/4πε0a2・(1,0,0)となる。 (このベクトルの大きさがQA/4πε0a2でなければいけないので、方向を表現するベクトルの大きさは’1’でなければいけない。)  成分で表せば、(QA/4πε0a2,0,0)

(a,a,0)
 大きさQAの電荷からの距離が √2a であるから、電界の大きさは QA/4πε02a2 (=QA/8πε0a2)、方向は、原点(点電荷の位置)から (a,a,0) へ向かう方向であるので、作図すれば上図の点(a,a,0)に表されるベクトルになる。
(a,a,0)の方向の単位ベクトルは(1/√2,1/√2,0)であるから電界をベクトルで表せば、QA/8πε0a2・ (1/√2,1/√2,0)となる。 成分で表せば、=(QA/8√2πε0a2,QA/8√2πε0a2,0)

他の点についても同様に求まる。


これでこの項目は終わり

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