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電気磁気学II (2002年度 前期) 練習問題3 提出日時:5月1日の講義開始直後 の解説

I N極が強さ1〔Wb〕で(0,1)〔m〕に、S極が強さ1〔Wb〕で、(1,0)〔m〕にある磁石について、以下の問いに答えよ。

@ 点(1,1)〔m〕に−1〔Wb〕の磁極を持ってきた。この磁極に働く力を求め図示せよ。
A 点(0,0)〔m〕に1〔Wb〕の磁極を持ってきた。この磁極に働く力を求め図示せよ。
B 点(0.5,0.5)〔m〕に1〔Wb〕の磁極を持ってきた。この磁極に働く力を求め図示せよ。

略解
それぞれの磁極間に働くを求めて、合成すればよい。 黒は、合成した力を表す。

@ N極による力は、(−6.3x10,0)〔N〕、S極による力は、(0,6.3x10)〔N〕 であるから、合成して、(−6.3x10,6.3x10〔N〕

A N極による力は、(0,−6.3x10)〔N〕、S極による力は、(6.3x10,0)〔N〕 であるから、合成して、(6.3x10,−6.3x10〔N〕

B N極による力は、(1.8x10,−1.8x10)〔N〕、S極による力は、(1.8x10,−1.8x10)〔N〕 であるから、合成して、(3.6x10,−3.6x10〔N〕

II 強さ1〔Wb〕の磁極が(0,0,1)〔m〕に、−1〔Wb〕の磁極が(1,0,0)〔m〕に、1〔Wb〕の磁極が(0,1,0)〔m〕にある。以下の問いに答えよ。

@ 点(1,1,1)〔m〕にある−1〔Wb〕の磁極に働く力を求め図示せよ。
A 点(0,0,0)〔m〕にある1〔Wb〕の磁極に働く力を求め図示せよ。

略解
それぞれの磁極間に働くを求めて、合成すればよい。 黒は、合成した力を表す。

@ z軸上の磁荷による力は、−3.2x10(0.71,0.71,0)〔N〕、x軸上の磁荷による力は、3.2x10(0,0.71,0.71)〔N〕、y軸上の磁荷による力は、−3.2x10(0.71,0,0.71)〔N〕 であるから、合成して、(−4.5x10,0,0)〔N〕

A z軸上の磁荷による力は、(0,0,−6.3x10)〔N〕、x軸上の磁荷による力は、(6.3x10,0,0)〔N〕、y軸上の磁荷による力は、(0,−6.3x10,0)〔N〕 であるから、合成して、(6.3x10,−6.3x10,−6.3x10〔N〕


III 右の図で、磁界の強さは、10〔A/m〕である。 磁石の磁極の距離を0.1〔m〕とする。磁石の磁界とのなす角を60oとして以下の問いに答えよ。

@ 磁極に働く力を求めて図中に図示せよ。
A 磁石に働くトルクを求めよ。
B 磁石の磁気モーメントを求めよ。

略解
図中に記載

IV 〔A/m〕で、与えられる磁場中に磁気モーメント〔Wbm〕の磁石がある。この磁石に働くトルク〔Nm〕が、×で与えられることを示せ。

略解
 上のような外積で与えられるベクトルの大きさは、θをのなす角とすれば、|||sinθで与えられる。 また、ベクトルの方向は、からに向かって右ねじを回したときに進む方向である。 ところで、磁界中におかれた、磁気モーメントの受けるトルクの大きさは、磁極の受ける力の回転方向成分に回転軸からの距離をかけた大きさで、 なす角をθとすれば、|||sinθで与えられる。 トルクベクトルの方向は、力により回転運動が起こるとして、右ねじを回したときねじが進む方向に選んだ回転軸として与えられる。IIIの図を参考に すれば、回転軸は、からへと右ねじを回したとき進む方向であることが分かる。
 すなわち、トルクは、×で与えられる。



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