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電気磁気学II (2002年度 前期) 練習問題4 提出日時: 5月 15日の講義開始直後 の解説

I 一様な磁界(=(1,0,0)〔A/m〕)中に 磁気モーメント=(M,M,M)〔Wb・m〕の磁石がある。 以下の問いに答えよ。
@ =(0,0,1)〔Wb・m〕の時、磁石のN極に働く力、S極に働く力、磁石に働くトルクを求め、図示せよ。
A =(0,1,0)〔Wb・m〕の時、磁石のN極に働く力、S極に働く力、磁石に働くトルクを求め、図示せよ。
B =(0,1,1)〔Wb・m〕の時、磁石のN極に働く力、S極に働く力、磁石に働くトルクを求め、図示せよ。
C =(M,M,0)〔Wb・m〕の時、磁石のN極に働く力、S極に働く力、磁石に働くトルクを求め、図示せよ。

略解
磁極間の距離をLとおく。

@ 磁荷は、N極:1/L〔Wb〕、S極:−1/L〔Wb〕である。力は、磁荷に磁界をかけて得られるので、
N=(1/L、0,0)〔N〕、S=(−1/L、0,0)〔N〕
トルクは、×=(0,1,0)〔N・m〕

A 磁荷は、N極:1/L〔Wb〕、S極:−1/L〔Wb〕である。力は、磁荷に磁界をかけて得られるので、
N=(1/L、0,0)〔N〕、S=(−1/L、0,0)〔N〕
トルクは、×=(0,0,−1)〔N・m〕

B 磁荷は、N極:21/2/L〔Wb〕、S極:−21/2/L〔Wb〕である。力は、磁荷に磁界をかけて得られるので、
N=(21/2/L、0,0)〔N〕、S=(−21/2/L、0,0)〔N〕
トルクは、×=(0,1,−1)〔N・m〕

II 距離δ隔てて、面密度の大きさσ〔Wb/m〕のN極とS極がある。以下の問いに答えよ。
@ σ=2〔Wb/m〕の時、磁極間の磁界を求めよ。
A @で、ψ〔Wb〕の点磁荷をS極からN極へ移動させた。点磁荷の得たエネルギーを求めよ。
B @で、S極とN極の間の磁位を求めよ。
C 本題において、面積をS〔m〕とする。両極の磁荷の大きさと両極間の磁位を求めよ。

略解

@ 磁極間の磁界は、磁荷の面磁荷密度をμで割った量と等しいので 
磁極間の磁界H=2/μ〔A/m〕(=1.6×10A/m)(N極からS極へ向かう方向)

A 磁荷に働く力が、ψH、移動距離がδLであるから、ψHδL〔J〕(=2ψδL/μ)(=1.6×10ψδL〔J〕)

B 距離がδLであるから、磁位は、HδL(=2δL/μσδL/μ)(=1.6×10δL〔A〕)

C 両極の磁荷の大きさをΦMとおけば、ΦMσS
 ΦMδL/Sμ
 磁位は、磁気モーメントの大きさの面密度をμで割った大きさに等しい。



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