I 一様な磁界(H=(1,0,0)〔A/m〕)中に
磁気モーメントM=(Mx,My,Mz)〔Wb・m〕の磁石がある。
以下の問いに答えよ。
@ M=(0,0,1)〔Wb・m〕の時、磁石のN極に働く力、S極に働く力、磁石に働くトルクを求め、図示せよ。
A M=(0,1,0)〔Wb・m〕の時、磁石のN極に働く力、S極に働く力、磁石に働くトルクを求め、図示せよ。
B M=(0,1,1)〔Wb・m〕の時、磁石のN極に働く力、S極に働く力、磁石に働くトルクを求め、図示せよ。
C M=(Mx,My,0)〔Wb・m〕の時、磁石のN極に働く力、S極に働く力、磁石に働くトルクを求め、図示せよ。
略解
磁極間の距離をLとおく。
@ 磁荷は、N極:1/L〔Wb〕、S極:−1/L〔Wb〕である。力は、磁荷に磁界をかけて得られるので、
トルクTは、T=M×H=(0,1,0)〔N・m〕
A 磁荷は、N極:1/L〔Wb〕、S極:−1/L〔Wb〕である。力は、磁荷に磁界をかけて得られるので、
トルクTは、T=M×H=(0,0,−1)〔N・m〕
B 磁荷は、N極:21/2/L〔Wb〕、S極:−21/2/L〔Wb〕である。力は、磁荷に磁界をかけて得られるので、
トルクTは、T=M×H=(0,1,−1)〔N・m〕
II 距離δL隔てて、面密度の大きさσM〔Wb/m2〕のN極とS極がある。以下の問いに答えよ。
@ σM=2〔Wb/m2〕の時、磁極間の磁界を求めよ。
A @で、ψM〔Wb〕の点磁荷をS極からN極へ移動させた。点磁荷の得たエネルギーを求めよ。
B @で、S極とN極の間の磁位を求めよ。
C 本題において、面積をS〔m2〕とする。両極の磁荷の大きさと両極間の磁位を求めよ。
略解
@ 磁極間の磁界は、磁荷の面磁荷密度をμ0で割った量と等しいので
磁極間の磁界H=2/μ0〔A/m〕(=1.6×106A/m)(N極からS極へ向かう方向)
A 磁荷に働く力が、ψMH、移動距離がδLであるから、ψMHδL〔J〕(=2ψMδL/μ0)(=1.6×106ψMδL〔J〕)
B 距離がδLであるから、磁位は、HδL(=2δL/μ0=σMδL/μ0)(=1.6×106δL〔A〕)
C 両極の磁荷の大きさをΦMとおけば、ΦM=σMS
ΦMδL/Sμ0
磁位は、磁気モーメントの大きさの面密度をμ0で割った大きさに等しい。