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電気磁気学II (2006年度 秋学期) 練習問題1 の解説

I N極が強さ1〔Wb〕で(0,1)〔m〕に、S極が強さ1〔Wb〕で、(1,0)〔m〕にある磁石について、以下の問いに答えよ。

@ 点(1,1)〔m〕に−1〔Wb〕の磁極を持ってきた。この磁極に働く力を求め図示せよ。
A 点(0,0)〔m〕に1〔Wb〕の磁極を持ってきた。この磁極に働く力を求め図示せよ。
B 点(0.5,0.5)〔m〕に1〔Wb〕の磁極を持ってきた。この磁極に働く力を求め図示せよ。

略解


4πμ
=6.33×10〔H/m〕であることを考慮する。

それぞれの磁極間の力の大きさをベクトル的に合成する。同極は斥力、異極は、引力であることを考慮して力を図示する。 は、合成した力を表す。
@
大きさ:9.0×10〔N〕
 方向:(−1,1)の方向
A
大きさ:9.0×10〔N〕
 方向:(1,−1)の方向
B
大きさ:2.5×10〔N〕
 方向:(1,−1)の方向

II 強さ1〔Wb〕の磁極が(0,0,1)〔m〕に、−1〔Wb〕の磁極が(1,0,0)〔m〕に、1〔Wb〕の磁極が(0,1,0)〔m〕にある。以下の問いに答えよ。

@ 点(1,1,1)〔m〕にある−1〔Wb〕の磁極に働く力を求め図示せよ。
A 点(0,0,0)〔m〕にある1〔Wb〕の磁極に働く力を求め図示せよ。

略解
@ (0,0,1)〔m〕にある磁極が及ぼす力=3.2×10(0.7,0.7,0)〔N〕
  (1,0,0)〔m〕にある磁極が及ぼす力=−3.2×10(0,0.7,0.7)〔N〕
 (0,1,0)〔m〕にある磁極が及ぼす力=3.2×10(0.7,0,0.7)〔N〕
 全部加えて、=(4.5×10,0,0)〔N〕

A  (0,0,1)〔m〕にある磁極が及ぼす力=(0,0,−6.3×10)〔N〕
  (1,0,0)〔m〕にある磁極が及ぼす力=(6.3×10,0,0)〔N〕
 (0,1,0)〔m〕にある磁極が及ぼす力=(0,−6.3×10,0)〔N〕
 全部加えて、=1.1×10(−0.58,0.58,−0.58)〔N〕

 図示は省略


III 右の図で、磁界の強さは、10〔A/m〕である。 磁石の磁極の距離を0.1〔m〕とする。磁石の磁界とのなす角を60oとして以下の問いに答えよ。

@ 磁極に働く力を求めて図中に図示せよ。
A 磁石に働くトルクを求めよ。
B 磁石の磁気モーメントを求めよ。

略解

@ 図中に赤で示す
A トルクの大きさは、0.87〔N・m〕、ディスプレー(紙面から)手前に向かう方向
B 磁気モーメントの大きさは、0.1〔Wb・m〕、S極(負極)からN極(正極)に向かう方向

IV 〔A/m〕で、与えられる磁場中に磁気モーメント〔Wbm〕の磁石がある。この磁石に働くトルク〔Nm〕が、×で与えられることを示せ。

略解

S極からN極に至る位置ベクトルを、磁極の大きさをΦとすれば、=Φで与えられる。
磁極に働く力は、=Φで与えられる。
トルク××Φ=Φ××



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