T
左の回路で、e(t)=E0sinωt〔V〕とする。以下の問いに答えよ。
@ i(t)〔A〕を求めよ。
解答
電源が二つあるので、個々の電源による電流を重ね合わせる。
1.電圧Eの直流電源による電流id
コンデンサには直流電流は流れないので、R〔Ω〕の抵抗だけに流れる。よって、id=E/R
2.電圧振幅E0の交流電源による電流ia
直流電源は短絡していると見なせるので、R〔Ω〕の抵抗には交流電流は流れない。よって、交流電流はコンデンサから直流電源の方にのみ流れる。
交流電源とコンデンサよりなる回路であるから、ia=−ωCE0cosωt
i(t)=id+ia=E/R−ωCE0cosωt〔A〕
A i(t)の平均値および実効値を求めよ。
解答
@を参考にする。平均値は直流分であるから E/R〔A〕。
実効値は、実効値の二乗の和の実効値であるから((E/R)2+(ωCE0)2/2)1/2〔A〕。
B Rで消費される電力の瞬時値p(t)〔W〕を求めよ。
解答
抵抗には、直流分しか流れていないので、p(t)=Ri2=R(E/R)2=E2/R〔W〕
U V0=−Zg0I0、V1=E1−Zg1I1、
V2=−Zg2I2 で与えられる発電機のa相とb相が短絡した。Iaを求めよ。
解答
a相とb相が短絡したのであるから、
Ia+Ib=0
Ic=0
Va=Vb
さて、a=ej2π/3とおいて、
Ia=I0+I1+I2、
Ib=I0+a2I1+aI2、
Ic=I0+aI1+a2I2
Va=V0+V1+V2、
Vb=V0+a2V1+aV2
Ic=0であるから、
I0=−aI1−a2I2
Va=Vbであるから、
(1−a2)V1=(a−1)V2
V2=−(1+a)V1=a2V1
−Zg2I2=a2(E1−Zg1I1)
Ia+Ib=0であるから、
(a2+1)I1+(a+1)I2+2I0=0
(a2+1−2a)I1+(a+1−2a2)I2=0
I1+aI2=0
I1とI2を求めれば、
I2=−a2E1/(Zg1+Zg2)
I1=E1/(Zg1+Zg2)
I0=0であるから、
Ia=(1−a2)E1/(Zg1+Zg2)〔A〕
V
左の回路の四端子定数を求めよ。
四端子定数は次の行列成分で与えられる。
Aは、I2=0(22’を解放)の条件でのV1/V2であるので、
A=(jωL1−j/ωC)/(−j/ωC)=1−ω2L1C
Bは、V2=0(22’を短絡)の条件でのV1/I2であるので、
B=jωL1(1−ω2L2C)+jωL2=jω(L1+L2−ω2L1L2C)
Cは、I2=0(22’を解放)の条件でのI1/V2であるので、
C=jωC
Dは、V2=0(22’を短絡)の条件でのI1/I2であるので、
1/D=1/jωL2/(1/jωL2+jωC) → D=jωL2(1/jωL2+jωC)=1−ω2L2C
W
左の回路電流Iを求めよ。
テブナンの定理により求める。
Rをはずしたときには、Rがついていた端子の両端の電圧はR4の側を基準にして、
(R3/(R1+R3)−R4/(R2+R4))E
で与えられる。
Rをはずした両端から見た回路の抵抗は、
R1R3/(R1+R3)+R2R4/(R2+R4)
で与えられる。故に、
I=(R3/(R1+R3)−R4/(R2+R4))E
/(R1R3/(R1+R3)+R2R4/(R2+R4)+R)
=(R3(R2+R4)−R4(R1+R3))E
/(R1R3(R2+R4)+R2R4(R1+R3)+R(R1+R3)(R2+R4))
=(R2R3−R4R1)E
/(R1R2R3+R2R3R4+R3R4R1+R4R1R2+R(R1R2+R2R3+R3R4+R4R1))〔A〕