右の回路において、電流i(t)を求める。
複数の電源が回路にあるときは、それぞれの電源が単独にあるとして電流を求めて加えればよい。
一つの電源に複数の周波数成分の正弦波が混ざっているときは、それぞれの成分を独立した電源と見立てれば、それぞれの成分に対してベクトル記号法が使える。
e1、e2、E0のそれぞれが、単一の周波数成分からなるとして、i(t)への寄与、i1、i2、i0を求める。
I e1による寄与、i1を求める。
右の回路における電源に対するインピーダンス Z をベクトル記号法で表せば、
1 | |||
Z = R+ | |||
1 | |||
j(ωC− | ) | ωL |
ωL | |
Z = R+j | |
1−ω2CL |
E1 | (jωL)−1 | |
I1 = | ||
Z | jωC+(jωL)−1 |
E1 | ||
I1 = | 〔A〕 | |
R(1−ω2LC)+jωL |
1 | ||
Y1(ω) = | 〔Ω−1〕 | |
(R2(1−ω2LC)2+(ωL)2)1/2 |
θ1(ω) = Tan-1( | ωL R(1−ω2LC) | ) |
II e2による寄与、i2を求める。
右の回路における電源に対するインピーダンス Z をベクトル記号法で表せば、
Z = | 1 jωC | + | jωLR R+jωL |
E2 | R | I2 = |
Z | R+jωL |
E2 | I2 = | 〔A〕 | ||
L CR | +j(ωL− | 1 ωC | ) |
1 | ||||||
Y2(ω) = | 〔Ω−1〕 | |||||
(( | L CR | )2+(ωL− | 1 ωC | )2)1/2 |
θ2(ω) = Tan-1( | R(ω2LC−1) ωL | ) |
III E0による寄与、i0を求める。
E0は、直流電圧源であるので、
E0 | i0 = − | 〔A〕 |
R |
各電源に対する寄与を考慮して、電流を求める。
@ e1=E1sinωt、e2=E2sinωt 〔V〕 に対して
i(t)=Y1(ω)E1sin(ωt−θ1(ω)) +Y2(ω)E2sin(ωt−θ2(ω))− | E0 R | 〔A〕 |
A e1=E1sinω1t、e2=E2sin(ω1t+ψ) 〔V〕 に対して
i(t)=Y1(ω1)E1sin(ω1t−θ1(ω1)) +Y2(ω1)E2sin(ω1t+ψ−θ2(ω1))− | E0 R | 〔A〕 |
B e1=E1sinω1t、e2=E2sin(ω2t+ψ2) 〔V〕 に対して
i(t)=Y1(ω1)E1sin(ω1t−θ1(ω1)) +Y2(ω2)E2sin(ω2t+ψ2−θ2(ω2))− | E0 R | 〔A〕 |
C e1=E1sinω1t+E2sinω2t、e2=0 〔V〕 に対して
i(t)=Y1(ω1)E1sin(ω1t−θ1(ω1)) +Y1(ω2)E2sin(ω2t−θ1(ω2))− | E0 R | 〔A〕 |
D e1=E1sinω1t+E2sin(ω2t+ψ2)、e2=0 〔V〕 に対して
i(t)=Y1(ω1)E1sin(ω1t−θ1(ω1)) +Y1(ω2)E2sin(ω2t+ψ2−θ1(ω2))− | E0 R | 〔A〕 |