このページは、 Friday, 31-Jul-1998 11:36:16 JSTに更新されました。
このページは、’後藤 英雄@電気システム工学科 中部大学’が作成しています。
連絡は、後藤@電気システム工学科へお願いします。

 電気工学で使う数学的手法 presented since 1996

ベクトルの表現と座標変換

 原点を始点とする任意ベクトルのベクトルの表現について考える。

 いま、空間にx,y,z軸を決めれば、ベクトルは、それぞれの方向の成分として

 (Ax,Ay,Az)と表現される。

 それぞれの軸方向の単位ベクトルx,y,z

とすれば、

   =Axx+Ayy+Azz

とかける。

 それぞれの成分は、内積を使えば、

x=x,  Ay=y,  Az=z

 とかける。

一般に、三次元空間では、3つの互いに直交する単位ベクトルを用いて任意のベクトルをそれぞれの方向の成分に分解できる。

そこで、x,y,z軸に代わる3つの互いに直交する座標軸u,v,w とその単位ベクトル

 u,v,w

によってを表す。

(u,vに垂直な方向は、二方向あるがそのうち、uからvへ右ねじを回して進む方向にwを選ぶ(右手系)。)

 (x,y,zはどの場所においても変わらないという性質があるが、一般には 任意の点においてベクトルuの方向は、その点において変数uのみが増加した(v,wは定数とみなす)時、点が移動してゆく方向に取るので、 変数(座標)の取り方によっては、場所によってuの方向は変わる。(例えば、円柱座標極座標)  つまり、一般に点(x,y,z)におけるuは、u(x,y,z)(円柱座標ではu(φ)、極座標ではu(θ,φ))と書ける。 v,wについても同様のことがいえる。)

    =Auu+Avv+Aww

両辺のxとの内積を取れば、

左辺=x=Ax

右辺=Auux+Avvx+Awwx

=Aux+Avx+Awx

となる。ここで、ux、vx、wxは、それぞれ、u,v,wのx成分を表す。

x=Aux+Avx+Awx

同様に

y=Auy+Avy+Awy

z=Auz+Avz+Awz

と書ける。これが、uvw成分からxyz成分への変換を表す。行列で表せば、

 xyz成分からuvw成分への変換は、同様の手続きで、

u=Axu+Ayu+Azu

v=Axv+Ayv+Azv

w=Axw+Ayw+Azw

となる。行列で表せば、

ここで、ux=ux=xu=xuより、
x=xuとなることがわかる。この関係は、他の係数についても同様に成り立つ。
 成分の変換行列には、

なる関係がある。



これでこの項目は終わり

電気工学で使う数学的手法の入り口ページ

ページの選択

井戸・田橋+後藤 研究室トップページ