電気磁気学 II レポートと略解 : 後藤@電気システム工学科 中部大学 このページは、 Friday, 16-Dec-2011 13:42:54 JSTに更新されました。
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2回目 レポートの解説


以下の問に答えよ。必要なら図示せよ。

I 一様な電界E〔V/m〕のある空間に電界に垂直に十分に広い有限の厚さの比誘電率εの誘電媒質を入れた。
@ 誘電媒質内部の分極密度〔C/m〕と電界Eを求めよ。
界面に垂直な方向の電束密度Dは、不変である。
D=εE=εεE=εE+P
故に、 
EE
ε
〔V/m〕

電気感受率をχとすれば、分極密度Pは、εχEで与えられる。 ε=1+χであるから、  
P=ε(ε−1)E=ε(1−
ε
)E〔C/m

A 誘電媒質表面に誘起される分極電荷の密度を求めよ。
 分極密度と表面に誘起される分極電荷の面密度σは等しいので、  
σ=P=ε(1−
ε
)E〔C/m

B 誘電媒質内部の電束密度D〔C/m〕と誘電媒質外部の電束密度Dを求めよ。
上で求めたとおり。
D=D=εE

C @〜Bにおいて、E=1000〔V/m〕、比誘電率ε=3のときそれぞれの値を求めよ。
代入すれば、
  σ=P=5.9×10−9〔C/m
  E=333〔V/m〕
  D=8.85×10−9〔C/m

D この誘電媒質の電気感受率χと誘電率εを求めよ。
 χ=2,ε=εε==2.7×10−11〔F/m〕

II 一様な電界E〔V/m〕のある空間に電界に平行に十分に広い有限の厚さの比誘電率εの誘電媒質を入れた。
@ 誘電媒質内部の分極密度〔C/m〕と電界Eを求めよ。
界面に平行な方向の電界は不変である。
故に、E=E
上と同様に考えれば、P=ε(ε−1)E=ε(ε−1)E
A 誘電媒質内部の電束密度D〔C/m〕と誘電媒質外部の電束密度Dを求めよ。
D=εE、D=εεE=εεE
B @とAにおいて、E=1000〔V/m〕、比誘電率ε=3のときそれぞれの値を求めよ。
代入すれば、
  P=1.77×10−8〔C/m
  E=1000〔V/m〕
  D=2.6×10−8〔C/m

III 一様な電界E〔V/m〕のある空間で、十分に広い二枚の導体板1,2を間隔d〔m〕で電界に垂直に配置した。この導体板1,2にそれぞれ面電荷密度σ〔C/m〕と−σ〔C/m〕の電荷を与えた。
@ 導体板の外側の電束密度Dと電界Eoを求めよ。
導体板の電荷は、影響しないので、E=E、D=ε
A 導体板1,2に挟まれた領域での電束密度Dと電界Eiを求めよ。
導体板に与えた電荷による電束が加わるので、  
D=εE+σ、E=E+σ
ε


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