このページは、 Wednesday, 14-Mar-2001 10:37:52 JSTに更新されました。
このページは、’後藤 英雄@電気電子システム工学科 中部大学’が作成しています。
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ガウスの定理を利用した電界の計算 球状に閉曲面を選ぶ。

内半径R、肉厚T(外半径R+T)の球殻状に均一に電荷密度 ρ〔C/m〕で電荷が分布する場合、球殻の中心からHでの電界を求める。


 電界は、球の中心より外に向かう方向であるから、電荷の分布する球の中心から外向きに電界の方向はある。 中心からの距離が等しい点では、電界の大きさは同じで、球表面に垂直である。

(θ,φで与えられる点(rsinθcosφ,rsinθsinφ,rcosθ)において中心軸に対して反対方向の点(rsinθcos(φ+π),rsinθsin(φ+π),rcosθ)の電荷による電界を考えると、両者によって電界のxy成分は打ち消される。総ての空間内の点において同様に打ち消されるので、電界のx成分,y成分は0となる。ρ>0なら、電界は球の中心から外に向かう方向になる)
 電荷の分布する球を中心にして半径Hの球状の閉曲面上でガウスの定理左辺の面積分を行なう。 右辺の電荷総量も求めて両辺が等しいとおき電界を求める。

閉曲面上での電界の大きさをEとすれば、

左辺=∫d (S:球表面)=∫d (S:球表面)
   =E∫d S(d は同じ方向で、Eは面上で同じ値)=E4πH

左辺=E4πH

右辺=0(H<R)、ρ4π(H-R)/3ε;(R<H<R+T)、ρ4π((R+T)−R)/3ε;(R+T<H)

左辺=右辺より、

H<Rのとき、   E=0  〔N/C〕

R<H<R+Tのとき、  E=ρ(H−R)/3ε  〔N/C〕 (ρ>0のとき中心から外に向かう方向)

R+T<Hのとき、  E=ρ((R+T)−R)/3ε  〔N/C〕 (ρ>0のとき、中心から外に向かう方向)


電界は、球の中心から外に向かう(負の電荷なら内に向かう)方向になる。電界を図示する。 


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