このページは、 Wednesday, 14-Mar-2001 10:29:50 JSTに更新されました。
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ガウスの定理を利用した電界の計算 球状に閉曲面を選ぶ。

半径Rの球内に均一に電荷密度 ρ〔C/m〕で電荷が分布する場合、球の中心からHでの電界を求める。

別解(電荷分布を積分して求める。)


 電界は、電荷の分布する球の中心から外に向かう向である。中心からの距離が等しい点では、電界の大きさは同じで、球表面に垂直である。 (r,θ,φで与えられるxyz空間の点(rsinθcosφ,rsinθsinφ,rcosθ)において中心軸に対して反対方向の点(rsinθcos(φ+π),rsinθsin(φ+π),rcosθ)の電荷による電界を考えると、両者によって電界のxy成分は打ち消される。総ての空間内の点において同様に打ち消されるので、電界のx成分、y成分は0となる。電界は、ρ>0のとき、球の中心から外に向かう方向になる。距離の等しいどの点から電荷分布を見ても、電荷分布の見え方は同じである。即ち電界の与えられかた(大きさと、方向の与えられ方)は同じである。電界の与えられ方にも同じ性質がある。(対称性という))

 電荷の分布する球を中心にして半径Hの球状の閉曲面上でガウスの定理左辺の面積分を行なう。 右辺の電荷総量も求めて両辺が等しいとおき電界を求める。

閉曲面上での電界の大きさをEとすれば、

左辺=∫d (S:球表面)=∫d (S:球表面)
   =E∫d S(d は同じ方向で、Eは面上で同じ値)=E4πH

左辺=E4πH

右辺=ρ4πH/3ε;(H<R)、ρ4πR/3ε;(R<H)

左辺=右辺より

H<Rのとき、    E=ρH/3ε  〔N/C〕 (ρ>0のとき、中心から外に向かう方向)

R<Hのとき、    E=ρR/3ε   〔N/C〕 (ρ>0のとき、中心から外に向かう方向)


電界は、正電荷なら球の中心から外に向かう(負電荷なら内に向かう)方向になる。電界を図示する。 


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