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三次元空間における(位置変数による)微分 ラプラシアン (△,∇2)

ある関数にグラディエントを演算し、さらにダイバージェントを演算する演算子をラプラシアンという。
記号的には、div grad = ∇・∇ = ∇2 = △ で、いずれかで表現される。
さて、ラプラシアンは、物理現象を数学的に記述する様々な場面で現れる。 たとえば、電位と電荷密度の関係で説明したとおり、ポアソン方程式に現れる。 ほかにも、波を記述する方程式(シュレディンガー方程式(量子力学)、電磁波の伝搬(電気磁気学))などに現れる。

座標変数で、ラプラシアンを表す。

x,y,z座標では・・・
 ∇= 
∂x

∂y

∂z
であることと、ベクトルの内積をとることを念頭に置いて、
 △ = ∇・∇ = (
∂x

∂y

∂z
)・(
∂x

∂y

∂z
  = 
∂x

∂y

∂z

円柱座標では・・・
x,y,z座標での変数とベクトルを変換して計算する。微分における変数変換を参考にすれば、
 ∇= 
∂r
φ
r∂φ

∂z
であらわされる。ベクトルの内積をとることを念頭に置いて、(座標変数による単位ベクトルの微分も忘れずに、、、)
 △ = ∇・∇ = (
∂r
φ
r∂φ

∂z
)・(
∂r
φ
r∂φ

∂z

  = 
∂r

r∂r

∂φ

∂z

  = 

∂r
(r
∂r

∂φ

∂z

極座標では・・・
x,y,z座標での変数とベクトルを変換して計算する。微分における変数変換を参考にして、
 ∇= 
∂r
θ
r∂θ
φ
sinθ∂φ
であらわされる。ベクトルの内積をとることを念頭に置いて、(座標変数による単位ベクトルの微分も忘れずに、、、)
 △ = ∇・∇ = (
∂r
θ
r∂θ
φ
sinθ∂φ
)・(
∂r
θ
r∂θ
φ
sinθ∂φ

  = 
∂r

r∂r

r∂r

∂θ

cosθ∂
sinθ∂θ

sinθ∂φ

  = 

∂r
(r
∂r
)+
sinθ

∂θ
sinθ
∂θ

sinθ∂φ

一見複雑ですが、極座標表現は(量子力学を用いて)水素原子に束縛された電子の固有エネルギ−・波動関数を求めるときに役に立ちます。



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